不動産の査定価格は
こうやって決められる
不動産の査定価格はこうやって決められる
不動産査定を算出するには大きく分類すると以下の3つの方法があります。
- 原価法
- 取引事例比較法
- 収益還元法
不動産査定の算出方法は細かく説明するとキリがありませんので、
今回は始めての方でもわかりやすいように各算出方法の要点だけを説明していきたいと思います。
原価法とは
原価法は一戸建て住宅の査定を算出するのに多用される査定方法です。
現時点で同程度の住宅を建築するならどれくらいの費用があれば可能であるかを算出し、
その額から建物の劣化具合などを割引くことで、今現在の評価を算出します。
ケース
5年前に土地代2000万円、建物代2500万円の合計4500万円で新築一戸建てを購入した。
5年経った今では景気が低迷していることもあり、物価が低下している。
建築木材や設備品、人件費は5年前に比べ2割ほど安くなっており、土地も5年前より1割ほど安くなっている。
つまり、土地代2000万-200万(1割下落)=1800万円、建物代2500万-500万(2割下落)=2000万円となり、
今現在なら同じ規模の新築住宅が土地代1800万+建物代2000万の合計3800万円で購入することができる。
この3800万円を基準価格と考え、そこから5年分の経年劣化(例えば1年100万)などを差し引き、現在の売却相場は3300万円という査定になります。
取引事例法比較法とは
取引事例比較法は、マンションや一戸建て住宅の査定算出で多用されている査定方法です。
マンションであれば、同じマンションで過去に売りに出されていた物件がどれくらいの価格で売られたのかを調べることによって、おおよその相場を算出します。
その価格から現時点までの年月を考慮し、どれくらいの値下がりがあるのかなどを修正(時点修正と言う)することで現時点での売却相場価格を算出することができます。
ケース
2年前に同じマンションの同じ間取りの部屋(10階)が2500万円で売却されていた。
今回は2年分の経年劣化(時点修正)でマイナス200万円、階数が10階と3階なのでマイナス50万円(これも時点修正)という計算をし、査定額は2250万円だった。
収益還元法とは
収益還元法は、その建物が生み出す収益を元に査定価格を算出する方法です。
主にアパート・マンションのような収益物件などの査定をする場合に用いられますので、今回は詳しい説明は省略することにします。
まとめ
今回は初心者の方にもわかりやすいように、ちょっと大げさな例をあげて説明しましたので、正確な算出方法とは少し異なるところもあります。
さらに詳しくお知りになりたい場合は、査定依頼をする不動産業者にお尋ねください。
その回答のわかりやすさなどにより、不動産業者選びのポイントにすることもできます。